教育投資・・・中学受験への投資②
「週刊東洋経済-6/23号」の塾・予備校特集の続きです。
「3年間の塾費用250万円 家計をどうやり繰りする」というページから引用します。
「中学受験にかかった費用を計算したら、塾の費用だけでも240万円。こんなにかかっていたとは思いませんでした。」
「中学受験にかかった費用として、この金額は特に多いとはいえない。編集部が今年の中学受験を経験した親100人を対象に行ったアンケートによれば、中学受験の準備にかかった費用は150万円~200万円という人が最多で、全体の21%を占めた。50万円未満という人が20%いる一方で、200万円以上の人が36%もおり、500万円以上かかったという回答も複数あった。」
「受けるのはこの私立と公立一貫校だけ。ダメだったら地元の公立中学に行くと決めていました。結果、2年間で63万円の費用で第1志望に合格した。」
「6年になってから10ヶ月間、1対1の個人指導塾に通い始めた。1回2時間で週4回、授業料は1回あたり8000円で、合計32万円かかった。」
「また、教育投資には”元本割れリスク”の可能性が付きものであることを認識することも重要だと金子氏は言う。お金をたくさんつぎ込んだからといって、その額に比例して、わが子が親の望む姿になるわけではない。親は難関校に入れたがるが、それが子どもにとって幸せとは限らない」
要学院塾長の考え方
週刊東洋経済の記事には納得できる部分もできない部分も、説明不足の部分もありますね。
納得できる点・・・親が子どもの受験について真剣に考え、教育投資をすべきか否か判断しながら対策をとっている。
説明不足の点・・・単純に費用だけの比較で、親が受験勉強を手伝う視点が欠けている(別の記事で論じられているので、明日以降アップ予定の③で触れます)。
納得できない点・・・「元本割れ」というのは、受験校に合格したかどうかだけの視点ですね。勉強したという元本は割れません。要学院の生徒でたとえれば、約1年半の間、毎月120時間の学習をしてきたのですが、残念ながら第一志望校には合格できなかった生徒がいました。しかし、入学した学校の定期試験ではいきなり上位の成績を取りました。この時期、この学校で上位の成績をとるということは、6年後の名大合格が近いことを意味します。その逆に、合格することは比較的たやすいこの学校へ、受験勉強もほとんどしないで合格した生徒は、最初の定期試験で悲惨な成績を取ります。6年後に行ける大学は中学高校の6年間に払う授業料(約400万円)に見合わない大学となる可能性が高いですね。
一生懸命学習するということに関しては元本割れは絶対にありません。
もう一言、「3年間の時間投資と約250万円の金銭投資」で、6年間の素晴らしい環境を手に入れられるとしたら、とても安く感じます。インターナショナルスクールもボーディングスクールも時間的にも費用的にも一桁違います。
さらにもう一言、インターナショナルスクールもボーディングスクールも元本割れがあります。インターナショナルでは、3歳から入学した生徒が18歳まで過ごす確率は50%にも満たないのです、まして小学校3年生あたりでやめた場合には1000万円程度かけて養った英語力は、数年後には消え去っています。ボーディングスクールもその性質上、やめる生徒が多いでしょう。中学3年生でやめた場合にはそれまでの900万円は何だったのかということになります。
中学受験のための時間的・金銭的投資はかなり利率のよい(短い時間と安い金額の割には見返りが大きい)投資であると考えています。
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