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2012年7月14日 (土)

教育は、やはり・・・環境が重要だな。

慶應義塾から広報誌「塾」2012SUMMER(275号)が届きました。
今回の注目は塾長奨励賞のお嬢さんです。
13歳(中学1~2年生ですね)から31回連続(10年間連続)で漢検1級に合格し続けた笠間さんが塾長奨励賞に輝いています。

本当にすごいですね。

まず最初にすごいのは、同じ1級を連続して合格し続けると言うことです。普通はそのような発想はわいてきませんよね。次にすごいのは、慶應義塾が塾長奨励賞に選ぶと言うことです。財団法人とはいえ漢検はひとつの資格に過ぎません。それでも31回連続することの価値を慶応は認めてくれています。

どちらもすごいとしか言いようがありません。

次に私が気になるのは、このお嬢さんの家庭環境です。なぜ、中学1~2年生で漢検1級を受験するようになったのか?誰が彼女に影響を与えたのか?彼女はそのような恵まれた環境にあったのではないのか?というあたりです。

その答えは朝日新聞の記事にありました。
我が家も真似しよう!!壁を勉強のボードにしてしまおう。
もっとも、要学院では入試直前は壁中が暗記カードだらけになっています・・・。


アサヒコム2009年11月25日の記事「老いも若きも首ったけ」
「ゆううつ」を漢字で書ける人は、大人でも少数派ではなかろうか。「憂(ゆう)」はともかく、「鬱(うつ)」は見るからに手ごわい。
 笠間鏡代(かさま・みよ)(21)は小5でこの漢字と友だちになった。
 中1だった01年以降、手ほどきした母親の友季惠(ゆきえ)(49)と一緒に、日本漢字能力検定の1級に24回続けて合格している。親子で書いた本の題名どおり、「三度のメシより漢字が好き!」なのだ。
 神奈川県藤沢市の自宅にお邪魔すると、難しい漢字を書いた紙が勉強部屋の壁一面に張ってある。「嫗伏孕鬻」とあるのは「うふうよういく」。鳥や獣が子を産み育てることだ。応接間には世界最大の漢和辞典、通称「諸橋(もろはし)大漢和」全13巻が並ぶ。
 漢字抜きの暮らしが考えられないように、古来、この文字は日本人の心に深く息づいている。今は戦後何度目かの漢字ブーム。年3回ある漢検の受検者は昨年度、過去最高の275万人に上った。最難関の1級は守備範囲が6千字に及び、合格者は1割そこそこ。満点をめざして受け続ける人も多い。
 鏡代は幼い時から、鉛筆で漢字を書くのが好きだった。漢字の世界は珍獣奇獣の動物園。友季惠も娘に教えているうちに入りこむ。家中の物に薤(らっきょう)とか襯衣(シャツ)とか書いた紙を張った。テレビの全国親子漢字王選手権で2回優勝し、さらに熱が入る。
 中1で1級史上最年少の合格者になり、旧字体に熱中した。「だって塩より鹽(しお)の方が塩らしいから」。理科ノートには「實驗(じっけん)」と書く。歴史の試験で奴隷(どれい)を「奴隸」と旧字体で書き、不正解にされかけたこともある。今は慶応大2年生。好きな漢字はあいきょう(「魚へん+愛」と「魚へん+(郷の中の部分が「白」の下に「ヒ」)」)、越年したアユだ。
 飯盒炊爨(はんごうすいさん)の爨が好きな友季惠は03年、1級でめったにない満点を取った。その実力者が、レベルの高さに「逃げ出したくなった」漢字の会がある。
  
 「ひとつ 瞋目張膽(しんもくちょうたん)して難問に挑むべし!」。勇気を打ちふるって難問に挑め。漢字を語る会「楷(かい)の木」の会長、海島啓(うみしま・けい)(74)が会是をとなえる。
 水虎(かっぱ)・雨虎(あめふらし)・壁虎(やもり)・蠅虎(はえとりぐも)……。難しいあて字に、会員がすらすらと読みがなをふる。横浜市で月1回開かれる定例会だ。まるで漢字の寺子屋だが、平均年齢は67歳になる。
 海島は全国でただ一人、1級に初回から連続49回合格している。今年、日本漢字能力検定協会の不祥事に憤った。「漢字道にもとる。漢字の勉強は精神修養の場でなければなりません」
 戦時中、空襲で岡山市の家が焼け、勉強は満足にできなかった。会社勤めの時に学力不足を痛感し、46歳で漢字の習得を志す。今は妻の介護や家事、孫の子守に追われる毎日だ。
 「記憶力も落ち、くたくたです。でも漢字の本を枕元に積み上げ、自分を脅迫します。しっかりせよと」
 好きな漢字は鬱勃(うつぼつ)の鬱。漢検は真剣勝負、「満点でなければ私の負けです」。実はまだ一度も満点がない。「いつか必ず」と念じて、険しき道をゆく。
   
 草柳晴見(くさやなぎ・はるみ)(87)は楷の木で最高齢、大正11年の生まれ。78歳から1級に22回合格する。
 やはり学ぶ時間を戦争に奪われた。1943年に学徒出陣。零下20度の朝鮮で、軍馬の蹄鉄(ていてつ)洗いがつらかった。45年夏、旧ソ連軍が押し寄せる。手元には弾薬2箱と手投げ弾6発。「死ぬものと思いました」。2年余のシベリア抑留から帰り、80歳まで働きどおしだった。
 自動車の販売員だった時、漢字にうるさい上司がいた。得意先への手紙のあて名で株式会社を(株)と略してしかられた。「会社とお前の品格が問われるぞ」。その言葉が心に残り、75歳で漢字の勉強を思い立つ。
 自作の漢字カードを電車やバスの中で広げる。去年、帯状疱疹(ほうしん)を患った時も、漢字に集中したら痛みを忘れた。好きな漢字がこの人らしく、努力の努。
 「人間、最期の瞬間まで挑戦し続けなければ。僕にはそれが漢字なのです。強制収容所で死んだ仲間を思えば、今は幸せ。孫みたいな鏡代ちゃんに負けられない。100歳で1級に合格してみたい」
 人、漢字と生きる。その深い森に分け入っていく。
 (このシリーズは文を編集委員・白石明彦、写真を八重樫信之が担当します。文中敬称略)

「塾」より

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漢検ホームページより「1級問題」


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Kanken12

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