塾向け説明会・・・愛知中学校・高等学校その2
そんな片山先生のお話は、私立中学の明るくない現状を資料とともにお話になるという異例のものでした。
まず、テーマが「岐路に立つ私立中学」「共学10年目を迎える今」です。概要は、愛知県の私立中学受験者数の減少に比例する部分もある愛知中学の受験者数減少ということでしょう。
私立中学の現状分析(愛知中学片山先生)
愛知県の小学6年生のうち、昨年は約1万4600名が受験をしたが、今年の受験者は1万3400名となった。実受験者数で考えると、3520名の定員を満たしていない現状がある。特に夏に行われた進学フェアの参加者減少は顕著で、前年比でとんでもない減となった。この原因は、会場が松坂屋から変更になっただけではなく、愛知県の私立中学校が生徒募集をできなくなってきたことにあり、大変な危機感を覚える。
要学院塾長の注
「私が確認している平成24年度入試に関する数字は、私立中学19校の募集定員3240名に対し、入学生徒数は3030名であり、平均充足率は93.5%、昨年と比べて232名の減少となっています。充足率100%に達していない学校は10校あり、その中でも充足率が80%以下の学校は、市邨・高蔵・星城・桜丘・愛産大三河・南山国際・名古屋国際の7校です。」
愛知中学女子の受験者数減少(愛知中学片山先生)
資料にもあるように、女子の受験者が大きく減少した。その原因は、金城と入試日が同一であることだけではないだろう。合格のしにくさという風評も影響していると思われる。女子受験者減少の影響もあり、愛知中学全体としても受験者数が、1739名(22年度)・1452名(23年度)・1215名(24年度)と減少した。
要学院塾長の注
「入試解禁日初日という素晴らしい入試日を設定した愛知中学校は、本当に多くの受験生を集めましたが、23年度から金城学院中学校が愛知中学校と同一入試日に変更してきた影響を受けたわけですね。女子にとって、金城と愛知との二者択一を迫れば、歴史的・経験的・社会的にも金城を選択する方が多いのがこの地域の特徴であると思います。また、受験者が1700名も集まってきたら、不合格者もたくさん出すことになり、合格しにくい(ましてや初日の不合格は辛い)という話が塾業界の中でも出てくるのは当たり前です。その結果、愛知の合格は難しいかなと言うレベルの女子は全員が金城受験になるのは当然でしょう。私に言わせれば、1700名も集めることができすぎなのであって、今年の1200名という数字が妥当であると思います。しかし、私立中学全体の受験生が減少しているという片山先生のお話は、私学経営に関わる諸先生方やそのお手伝いをする塾関係者も真剣に対処していかないと、募集停止になる学校が増えることになってしまうと感じています。」
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