新聞ななめ読み・・・おもしろいね。
子育て真っ最中の保護者の皆さん、こんにちは(こんばんは)。
要学院塾長です。
先日来、世間を騒がせている朝日新聞。私はデジタル朝日をたまに読む程度。それも途中でうんざりして終了。理由は「続きを読む」ことが出来ないから。全文を読むためには登録が必要だし、無料で済まそうとすると1日3記事まで。これで読者が増えたら不思議と思うのは私だけなのかな。
しかし、「池上彰の新聞ななめ読み」を読みたくて無料会員になってしまいました。
朝日新聞「新聞ななめ読み」一覧
目的は当然もちろんこの記事です。
「慰安婦報道検証 訂正、遅きに失したのでは」
これがなんで「掲載見合わせ」になりそうだったのかは別にして、さすがに12記事全ておもしろいではありませんか。全部読むのに4日ほどかかってしまいましたが、よかったです。
時に私の目をひいた記事は、これです。
「学歴フィルター 社会への警鐘、両刃の剣」
引用開始
新聞は、世の中がおかしいと思えば指摘をする。これまでにない動きがあれば、「こんなことが起きている」と社会に広く知らせる。大事な役割です。
ところが、なまじ「こんな変なことが起きている」と記事にすると、かえって動きを促進してしまうこともあります。これがむずかしいのです。
私が小学校高学年のときですから、約50年前のこと。「小学生が中学受験のために塾通いしている」という新聞記事が出ました。当時の塾は、そろばんや習字の塾や、学校の授業についていけない子どものための補習塾が一般的でした。それだけに、都市部とはいえ、私立や国立の中学校を受験するために小学生が進学塾に通っているという報道は、なかなか刺激的な記事でした。そこには、「受験戦争が、ここまで低年齢化してしまっていいのか」という記者の問題意識が明確にうかがえました。
社会に問題提起する。それ自体間違ったことだとは思いません。ところが、この新聞記事を見た母親たちの中に、「うちの子も塾に通わせないといけないのかしら」との動揺が広がりました。結果的にですが、小学生の塾通いの増加に拍車をかけたような気がします。
なぜこんな昔話を始めたかといえば、3月30日付朝日新聞朝刊1面の記事が衝撃的だったからです。シリーズ企画「教育2014 学歴は変わるか」の1回目。冒頭で、東京のある私立大学の女子学生が、志望企業の採用説明会にネットで参加申し込みしようとしたところ、全日程が「満席」の表示になっていたというエピソードの紹介から始まっていました。
本当に「満席」になっていたのかと思ったら、別の私大の友人の場合は、同じ説明会が満席ではなかったというのです。これを知った女子学生は、これは「学歴フィルター」ではないかと疑います。
「学歴フィルター」とは、「説明会の参加などにあたって企業が大学によって差をつけることを指す」と同記事は解説します。
この記事では、女子学生の大学も、友人の大学も、大学名が明記されていました。これを読んだとき、私は「えっ、こんなに名の知れた大学まで、フィルターの対象になるのか」と厳しい現実に驚く一方、「この大学に通う学生や、この大学を志望している受験生に、どれだけの衝撃を与えることか」と危惧したのです。
案の定、この記事には、この大学の関係者から苦情や抗議が寄せられたようです。4月11日の本紙朝刊教育面で、読者の反響が紹介されています。「傷ついている人が大勢いると思う。名前を出さなくてもよかったのでは」「苦労して卒業した人もいる。配慮が足りない」など「多くの批判的な意見が寄せられた」そうです。
この反応について同記事の中で取材班は、「現役学生を含め、多くの方を傷つけたり、不愉快な思いを抱かせたりしたことについて、配慮に欠けていたと反省しています」と率直に謝罪しています。
3月30日付の記事は、1面で衝撃的な事実を紹介する一方、2面では、大学名に関係なく人材を見いだそうとしている企業の例を紹介しています。取材班が読者に本当に伝えたかったのは、こちらでしょう。いまだに学歴偏重の採用が行われているおかしな現実を紹介しつつ、それではいけないと社会に警鐘を鳴らす。これがこのシリーズ企画の狙いでした。
取材班の狙いは理解できます。初回は衝撃的な事実で読者の心をつかみ、本編へと誘導する。企画記事の定番スタイルです。大学の実名があったからこそ、私も衝撃を受けました。
ところが、この記事を読んだ中高生やその親は、名前の出た私立大学を避けようとするかもしれません。これは結果的に、差別を助長することになりかねません。狙いに反して、思わぬ結果を招く。メディアは両刃(もろは)の剣なのです。
引用終了
元記事は、
元記事は、「これって、学歴フィルター?」 幅を利かす採用の現場」
です。
引用開始
日本大学に通う女子学生(21)は昨年12月、いっしょに就職活動をしている友人と時報を聞いていた。午前11時00分00秒。志望企業が、採用説明会への参加申し込みをネットで受け付け始めた。名前や大学名は事前に登録済みだ。申し込みボタンを押そうとスマートフォンで採用ページを開いた瞬間、目を疑った。画面には、全日程が、「満席」「満席」「満席」……。
就職人気ランキングで常に上位の大手企業。そうした企業では受け付け開始後数分で満席になるのはよくあることだ。それでも今回は、いくらなんでも早すぎないか。
そう思った女子学生は、同じ説明会に申し込むと言っていた上智大の友人に電話。友人の「えっ、満席になってないよ」の言葉に、はっとした。「これって、『学歴フィルター』ってやつじゃないの?」
「学歴フィルター」は、説明会の参加などにあたって企業が大学によって差をつけることを指す。この企業の広報担当者は「うちの採用で大学名は全く関係ない。満席になったのはシステム上の問題では」と話すが、こうしたやり方は企業の間で広く行き渡っていると、関係者は指摘する。
就職活動に詳しい人材コンサルタントの常見陽平さんによると、手法はこんな風だ。説明会の定員100人に対し、80人を東大などのトップ校、残り20人を他の大学生に割り振る。大学によって座席の「在庫数」は異なり、応募したくても席がないことがある。
雇用ジャーナリストの海老原嗣生さんは「説明会応募の前にも、大学名によって説明会の案内をメールで知らせる時期に差をつけることや、そもそも案内しない場合がある」と話す。
企業が大学名を選考の材料にすることは、いまに始まったことではない。イメージの低下を恐れて公にしてこなかっただけだ。
1990年代後半から、「マイナビ」「リクナビ」などの就職情報サイトが登場したことで、学歴の使われ方が露骨になった。誰でもどんな企業にでも簡単に接触できるようになり、人気企業には万単位の学生が殺到する。そこで「選考の手間を省くため、企業は学歴フィルターを多用せざるを得なくなった」と、企業で採用担当経験のある就職コンサルタントの菅原秀樹さんは指摘する。
大量応募は大量の選考落ちも生む。「エントリーシートを真面目に書いた自分は落とされ、トップ校の友人は適当な内容でも通った」(立教大3年男子)。「同じ説明会やセミナーに参加した立教大の友人にはリクルーターが接触してきたのに、自分にはない」(学習院大3年女子)。ふるい落とされる側には、不満と劣等感が広がる。
人気企業に応募が集中するほど、幅を利かせる学歴フィルター。採用の効率を考えて重視する企業は少なくないが、学歴で測れない力に注目する動きも出てきている。(石山英明)
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残り:2631文字/本文:3782文字
引用終了
要学院塾長コメント
しかし、2013年に朝日新聞に入社した学生の卒業大学も凄いところばかりですね。
参照
企業別!大学ごとの新卒採用人数ランキングのまとめ(13) ―メディア系
大学別の新卒採用人数ランキングのまとめ。メディア系
【講談社】①早稲田2 ②東京,大阪,名古屋,一橋,筑波,上智,青学,法政,共立1
【リクルート】①慶應32 ②早稲田22 ③京都13 ④東京7 ⑤立教6 ⑥上智,青学,立命館,関学5
【電通】①慶應43 ②早稲田25 ③東京14 ④京都11 ⑤東工大,関学5 ⑦上智4
【NHK】①早稲田43 ②慶應24 ③東京15 ④法政8 ⑤東北,立教,立命館6 ⑧京都,一橋5
【日本テレビ】①東京,早稲田5 ③慶應2 ④電通大,中央,法政,東洋,芝浦1
【テレビ朝日】①慶應10 ②早稲田6 ③東京,一橋,筑波2 ⑥京都,東工大,横国1
【フジテレビ】①早稲田6 ②慶應5 ③京都,立教,青学2 ⑥東京,首都大,上智1
【共同通信】①早稲田8 ②慶應,上智3 ④東京,大阪,神戸,立命館2 ⑧京都,名古屋,東北,一橋1
【毎日新聞】①早稲田7 ②明治,立命館4 ④同志社3 ⑤阪市,上智2 ⑦東京,筑波1
【朝日新聞】①早稲田12 ②慶應8 ③東京7 ④京都3 ⑤大阪,一橋,神戸,立教,明治2
【読売新聞】①早稲田9 ②京都,明治5 ④東京,大阪4 ⑥法政3 ⑦筑波,東外大,慶應2
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